ごあいさつ
IPTVアクセシビリティコンソーシアムは、研究者、IT関連企業、障がい当事者団体の参画により、IPTVにおけるアクセシビリティをテーマに、以下の設立趣旨を掲げ、2013年10月に設立されました。
- ・IPTVを活用した障がい者と高齢者を含む幅広い人々を対象としたアクセシビリティの向上に必要な技術の規格化、規格化された技術の普及、新たな技術課題の検討。
- ・規格を利用したサービス開発と実施に対する協力。
- ・海外におけるIPTVに関する調査と、規格を実装した機器によるデモンストレーション等の実証実験の実施。
- ・アクセシビリティサービスの一層の展開と、それに関連した事業の発展への寄与。
2000年代半ばに技術的な議論が開始されたIPTVは、スーパーブロードバンドネットワーク時代を迎え、今まさに拡大期を迎えました。IPTVには、今までのオーディオビジュアルサービスにはない様々な柔軟性があり、これらを利用した新しいアクセシビリティサービスは、全ての人々に分け隔てのない平等なサービスを実現するだけでなく、個人の特性、状況、嗜好等に応じた新しい魅力的なサービスを提供できるものと考えます。
本コンソーシアムにおける議論は、常に障がい当事者とともに積み上げてまいりました。その成果は、コンソーシアムからの寄書を基にしたIPTVシステム用のアクセシビリティプロファイルについての勧告が、2015年10月にITU-T
SG16において、H.702として発行されたことに代表されます。また、この勧告に基づくIPTV機器の開発と普及にも、本コンソーシアムは関係企業や団体のご協力を得ながら活動を続けています。
先に述べました設立趣旨にもありますように、アクセシビリティは障がい当事者のみの問題ではなく、様々な特性を持った全ての人々の問題でもあります。本コンソーシアムはこのような広い視点から、今後もIPTVにおけるアクセシビリティの実現と向上に努力してまいります。
皆さまからの一層のご支援を、何卒宜しくお願い申し上げます。
2019年5月30日